組織

　私ども大分経済同友会は、大分の経済人が個人の資格で参加し、自らの企業や業界の利益にとらわれることなく、自由な活動の中でお互いに切磋琢磨するとともに、先見性のある提言を世に問うことにより、地域社会におけるオピニオンリーダーとしての役割を果たすことを目的として、昭和30（1955）年9月9日に設立された団体です。

　私たちは現在、地域の抱える各種の課題に対し①交通　②産業創出　③観光　④創造都市　⑤人財力向上　⑥脱炭素　⑦大分の活性化等の7つのテーマを持った委員会を組織し、日々その課題に対する解を求め調査・研究を行っています。

　我が国の抱える最大の課題の一つは人口減少と少子化・高齢化による社会活力の低下です。とりわけ大分県のような地方圏では、出生者数の減少（自然減）に加えて、大都市圏への人口流出（社会減）の影響が大きなものになっています。
　しかし、今般のコロナ禍を通じて、大都市への人口・情報の集中（感染拡大・経済活動停止リスク）が、我が国の持続可能性の観点から大きな問題として改めて浮き彫りになりました。今後も予想されるパンデミック・リスクの回避と地方の活性化に向けて、国土構造を「大都市集中型」から「地方分散型」へ転換することは喫緊の課題といえるでしょう。

　かつて1980年代の大分は、県内各地の多種多様な特産品に着目した地域おこしや、半導体産業の集積（シリコンアイランド）、IT化の推進で、我が国の最先端を走っていました。
まさにローカルに徹しながら、グローバルにも直結する取り組みにおいて、国内はもとよりアジアにおいても大きな存在感がありました。

　私たちは2023年8月に知事へのアピールとしてこれからの大分県のあるべき姿（グランドデザイン）の方向性について「存在感ある大分県」の実現を訴えています。
　その実現には、もはや温泉だけでは難しく、大分の優位性を活かした地域資源・産業を磨き上げ、総合的・戦略的に大分の魅力を確立・発信していく必要があります。
「存在感ある大分県」の実現は大分に訪れる・住む・働くことへの喜びへとつながり、県民はもちろん国内外の多くの人々から「選ばれる大分県」となることができるでしょう。

私たち大分経済同友会は「存在感ある大分県」の実現に向かって、その第一歩を踏み出してまいります。