5月循環社会委員会<壱岐視察>
日程
2026年 5月14日(木)・15日(金)1泊2日
<訪問地>長崎県壱岐市
*終了しました(参加10名)


視察概要
<集合・解散>博多港(福岡市)*ジェットフォイル利用
<視察先>
○九州電力送配電㈱ 壱岐配電事業所・新壱岐発電所
○壱岐市役所(ヒアリング)
○壱岐の蔵酒造ほか
<目的>
・離島における電力安定供給を担う内燃力発電所等の視察
・壱岐市役所では地域の脱炭素化や官民協働による持続可能な地域づくりについてヒアリング
・壱岐島の豊かな自然と食文化、魅力的な地域資源の視察
循環社会委員会は、持続可能な地域社会のあり方を検討すべく、独自のエネルギー施策と官民協働による先進的なまちづくりを進める長崎県壱岐市への視察を、2026年5月14~15日に実施した。
初日は、九州電力送配電㈱の壱岐配電事業所を訪れ、離島特有のエネルギー事情に関する講義を受けた。壱岐島は本土と海底ケーブルでつながっておらず、発電と送配電を島内で一括管理する必要があるという。こうした環境下で再生可能エネルギーを拡大するには、需給バランスの維持が難題で、蓄電池や揚水発電といった調整機能が不可欠だと学んだ。講義後は、芦辺変電所で大規模な蓄電池施設を見学するとともに、新壱岐発電所では島内のベースロード電源である内燃力発電施設の視察を行った。後者は巨大なディーゼル発電機で、停止状態からわずか5~10分程度で稼働できる機動性を持つ。こうした設備のおかげで、再生可能エネルギーの出力変動をカバーできるという。
その後、伝統的な製法で独特な甘みと丸みを生み出す蔵元「壱岐の華」を訪れた。壱岐は16世紀まで遡る「麦焼酎発祥の地」であり、ご当地の焼酎文化の一端に触れる機会を得た。
二日目は壱岐市役所を訪問し、最初に地域共創課から「RE水素システム」による地域エネルギーマネジメントの説明を受けた。日中に太陽光発電の余剰電力で水を電気分解して水素と酸素を製造・貯蔵し、夜間や悪天候時に水素を使って燃料電池で発電する仕組みである。副生された酸素を、フグやヒラメの陸上養殖に活用している点が特筆に値する。続けて、一緒に推進課から、官民協働による持続可能な地域づくりの説明を受けた。同課は中間支援組織「壱岐みらい創りサイト」と連携し、市民や若者を巻き込んだ共創型の地域づくりを実践している。その中核となる「壱岐なみらい創り対話会」は、市民が地域課題を持ち寄る場として累計4千人超が参加し、85テーマのうち60テーマを社会実装へとつなげてきた。
最後に、「神々が宿る島」と呼ばれる壱岐の島内に150社もある神社の中から、断崖絶壁に建つ龍蛇神社と壱岐神社を訪問して、視察は終了した。
今回の視察を通じ、離島という環境だからこそ生まれる自給自足の精神と、地域課題を対話から社会実装へとつなげる仕組みを学ぶことができた。
(文責:大分経済同友会事務局)
